住宅購入と消費税

住宅購入と消費税

それいゆ通信045号

関与先の皆さま

こんにちは。そろそろ時間帯によっては涼しくなってきましたが、それでも今年の残暑は長いですね。秋はいつになったら訪れてくれるのでしょうか。

先日、所属するTKC東京中央会のメンバーとして、台湾へ研修にいって参りました。台風襲来の中、企業見学や金融機関への表敬訪問を行いましたが、提携している監査法人の現地事務所では台湾の会計や日台の税制の相違について、また台湾に進出する中小企業の在り方など大変参考になる情報交換を行うことができました。台湾には税理士制度がないため、税務は会計士や監査法人が行っているそうです。現在法人税率は17%となっており、それは会計士や監査法人により適正に申告されている法人のみの優遇税率とのことで、税務顧問契約のない法人はそれ以上の税負担が生じたり、利益が出ても株主へ配当しないとその利益にも10%の上乗せ法人税が課されるそうです。また日本と台湾は正式には国交がないため(日本では中国との国交が優先されているためです)、租税条約も結ばれていません。そのため、二国間取引での二重課税(1法人の同じ利益に対して、双方の国で課税される)の恐れもありそうで、台湾進出の際には慎重な検討が必要だとの印象を受けました。車窓から見る市街地、企業や工場は活気にあふれており、シャープとの資本提携で注目されている鴻海(ホンハイ)に代表されるEMS(電子機器の受託製造)など独自性の高い産業が成熟し、国全体が発展しているのを実感できた研修でした。それでは、事務所通信平成24年10月号とそれいゆ通信045号をお届けします。

 今回の事務所通信は、今年2月に公表された「中小会計要領」についての特集の第1弾です。改めて整理された会計ルールではありますが、関与先皆様においては、これまでやってきた会計処理と同じです。ただこの中小会計要領に則ることは、金融機関からの融資を受ける際に重視されるポイントであり、これから国が注力する中小企業政策のキーワードである「経営と金融の一体的取組み」を実現するものとして大変重要となります。経営者が自ら財務状況や資金繰りの状況に関する説明能力を高めるためにも十分理解しておく必要があります。特集をぜひご一読ください。

    
 今回のそれいゆ通信では、消費税増税の住宅に与える影響を考えてみたいと思います。住宅は取引額が特に大きく、係る期間も長いため、「経過措置」があるのをご存知ですか。消費者が25年9月までにメーカー側と住宅の建設契約を結んだ場合には、住宅の引渡しが26年4月の増税後になっても、旧税率5%が適用されるというものです。

住宅購入は半年から1年以上かかるのが一般的ですので、住宅メーカーは今秋から来秋に駆け込み需要が発生し、1~2割の受注押し上げ効果があると予測しているようです。ただ、増税後の反動減は大きいはずで、前回の3%⇒5%の増税の際には、直前は1割増、増税後は2割減だったという報告があります。

そのため、住宅業界は、増税後の「住宅ローン控除」の拡大や増税分の消費税還付等の支援策を政府に要望しており、その行方が気になるところです。その他、請負工事契約や光熱費など、経過措置が適用されるものがいくつかありますので、次回以降ご説明します。