マイナンバー取り扱いにおける社内周知

マイナンバー取り扱いにおける社内周知

それいゆ通信080号

関与先の皆さま

 こんにちは。日中の暑さが引かず寝苦しい夜が続いていますが、皆様はいかがお過ごしですか。先日、ビール好きの私は、ドイツビールの祭典「オクトーバーフェスト」に行って来ました。本来、オクトーバーフェストというのは10月頃のビールの新酒を祝うドイツのお祭りですが、ここ数年春から秋にかけて日本各地でも行われており、大変な賑わいを見せています。本場ドイツからの輸入ビールということもあって1杯の値段が少し高めですが、本場ドイツの楽団がステージで演奏をし、皆で歌ったり踊ったりして楽しかったです。皆様も暑気払いにいかがですか。ちなみに私のお勧めビールは、小麦で作られた「ヴァイスビア(白ビール)」です。それでは、事務所通信平成27年9月号とともにそれいゆ通信080号をお届けします。

 今回の事務所通信は、「調査実績から見た相続税申告の注意点」について取り上げています。指摘されることが多い点として、名義預金や名義株、海外資産があります。平成25事務年度における相続税の実地調査件数は11,909件で、このうち申告漏れ等の非違(非法・違法)があった件数は9,809件でした。つまり、実地調査したうちの8割以上に申告漏れ等の非違行為があったことになります。そして、追徴税額(加算税も含む)は実地調査1件当たりで452万円となっています。平成27年1月から相続税の基礎控除が縮小され、相続税が課税される人の増加が見込まれていますので、申告漏れがないようにするために注意点をご一読ください。

 今回のそれいゆ通信では、事務所通信でも取り上げられている「マイナンバーの取り扱いの社内周知」を説明します。一時期よりもマイナンバーが認知されてきたとはいえ、まだまだ対応・対策について不安に思っている方も多いと思います。そこで、今月は「会社として用意すべきこと」を説明します(「従業員へ説明すべきこと」は、従業員配布用として別紙を次号のそれいゆ通信とともにお送りします)。
会社として用意すべきこととして、事務所通信の中に取り上げられているものの中で、特に重要なことは、

①マイナンバーの取扱担当者を決定し、管理責任者に報告する体制を整える。
→取扱担当者と管理責任者を別々にし、ダブルチェック体制にすることが望ましい。また、業務日誌やマイナンバー記録簿を作成し、必ず記録に残すこと。

⑦業務システムはパスワードを設定すること。
→業務システムに限らず、PCや、データを持ち運ぶ際のファイルやUSBにもパスワードを設定すること。

⑧インターネットに接続されている場合は、ウィルス対策ソフトを導入し、常に最新にしておくこと。
→インターネットに接続されていないPCを利用するということでも漏えいは防ぐことができます。

⑪マイナンバーが記載された書面、入力されたデータの廃棄方法の決定。
→これも①同様、ダブルチェック体制と記録に残すこと。

 今回、別紙で「自社のマイナンバー対応実行チェックリスト」を用意しました。事務所通信のチェックリストよりもチェック項目が多いですが、従業員への説明も含めて10月末までには全ての対応をしていただきたいと思います。また、不明点があればご相談ください。

 冒頭でビールの話をしましたが、こうも暑いと休日等で気温の高い昼間にキンキンに冷えたビールを飲みたいと思う方は多いと思います。しかし、気温の高い日中にビールを飲むと、アルコールによる体温の上昇とそれに伴う発汗で、熱中症の危険があります。東京都心では本日時点で6日連続の猛暑日を記録し、この1週間で熱中症により搬送された人は1万人を超えているそうなので、屋外に限らず屋内でもなるべく涼しいところで、こまめに水分補給をして、夏に負けない体調管理をしてくださいね!(T.N記)