ハインリッヒの法則

ハインリッヒの法則

それいゆ通信008号

関与先の皆さま

 
いつもお世話になっております。まだまだ暑い日が続きますが、いかがお過ごしでしょうか。
夏バテしないように体調管理には十分注意して、元気に夏を乗り切っていきましょう。
それでは、事務所通信の平成21年9月号とともに「それいゆ通信008号」をお届けします。

今回の事務所通信は、『連帯保証』の怖さをとりあげています。企業活動においては、取引先などから担保の提供や保証人の差し出しを求められることが多くあります。特に実際の取引では、通常の保証ではなく連帯保証を要求されることがほとんどです。そこで、連帯保証についてのリスクを十分理解しておくためにも皆さまぜひご一読ください。

さて、今回のそれいゆ通信ですが、「ハインリッヒの法則」、危険な事故を予知するのに役立つ経験則というものを考えてみたいと思います。
「1対29対300」という数字が何を意味するか想像してみてください。これは日常のあらゆる事故という観点から、重傷以上を負う重大事故が1件起きたとすると、統計的にはそれが起きるまでに軽傷を伴う中規模の事故が29件、さらに危うく事故になりかけたヒヤリハット体験が300件は起きているはずだという目安です。これは70年以上も前のアメリカの保険会社で働いていたハインリッヒさんという技師が発見した法則だそうで、これを現代で逆手にとれば、命に関わる重大事故を予知したり防いだりすることができるとの解釈につながります。
まず注意を払うべきは300件の無傷の未遂事故や29件の軽傷事故であり、普段生活をしていく中で、うっかりミスが目立つようになったらよくよく注意を心がけ、それを大事故の予兆として受け止めること。そして決してそのまま放置せず、何らかの対策を直ちに講ずる必要があるととらえることです。つまり、1件の重大事故が起きる前に、29や300の警告信号が点灯すると考え、これに気づいて対策を取れば、致命的な事故が防げるということです。
これは事故の話だけでなく、企業活動の話としても通じるものがあると思います。お客様に大損害を与えてしまう前には、また多大な迷惑をかけてしまう前には、小さなミスが重なっていると考え、それらの兆候を見逃さないように心がければ大きな失敗は防ぎやすいのではないでしょうか。人間は必ず失敗する生き物だからと開き直るという方策もありますが・・・、だからこそという常々の謙虚な心持ちが大切だと考えていきたいものですね。
 
それでは、またお会いできる日を楽しみにしております。