ジェネリック医薬品
2009/04/03
それいゆ通信004号
関与先の皆さま
いつもお世話になっております。事務所通信の平成21年5月号とともに「それいゆ通信004号」をお届けします。
今月の注目記事は、「雇用維持のための体質改善とワークシェアリング」です。新聞の紙面に「雇用」の文字が載らない日はないほど、雇用の確保と維持はわが国全体における緊急課題の1つです。マスコミも、大不況による業績の急激な悪化に伴う大手企業のリストラをさかんに報じていますね。ただ、私たち中小企業では、業績が悪くなったからといって、すぐ従業員を解雇するというわけにはいかないのが現実だと思います。まずは仕事の効率を上げ、ムダをなくし、経費を切り詰めるなどの体質改善を行う必要があるのではないでしょうか。今回は自社を見直すためのチェックリストも付いていますので、ぜひご一読ください。
さて、今回のそれいゆ通信は、「ジェネリック」についてです。少し前からこの言葉を耳にする機会が増えてきた気がしますが、詳しくご存知でしょうか。ジェネリックとは、後発医薬品といわれるもので、通常私たちが処方されている先発医薬品と同じ成分で、より安価であるという特徴があります。日本は世界一の長寿国家ですが、長生きをすれば抱える不安が2つ。1つは生活資金、もう1つは病気のことではないでしょうか。つまり「お金と健康」ということですが、視点を変えると、健康の不安=医療費負担の不安ということで、結局は経済的不安に直結するものです。
日本の医療費の現状として、年間約33兆円という金額があり、これは国民1人当たりの所得の10%前後も占める額で、今後さらに国民が高齢化していくほど事態は深刻になっていくでしょう。そこで、政府は欧米諸国に比べて各段に普及率の低いジェネリックを浸透させていく試みをしています。皆さまは実際に病院や薬局で切り替えを依頼したり、切り替えを勧められたことがありますか。普及が進まない原因は、患者側と医療機関側と様々あるようですが、切り替えるだけで、生活習慣病等の長く付き合う医薬品等では、かなりの金額が軽減できるというメリットがあるそうです。
日本全体の状況を考えても、今後少しずつでも、私たち患者側はできるだけ意識改革していく必要がありそうですね。お医者さんに任せておけばいいという受け身の体質を、「私たちは医療機関に“治療という商品”を買いに行く消費者だ」という気持ちに変え、医薬品の選択に積極的に要望を出していく賢い消費者になっていきましょう。そうすればおのずと医療費は抑制され、いずれ国の会計も家計も医療費増加によりパンクしてしまうという将来の危機が遠ざかっていくのではないでしょうか。
それでは、またお会いできる日を楽しみにしております。