平成23年分確定申告の注意点

平成23年分確定申告の注意点

それいゆ通信037号

関与先の皆さま

 明けましておめでとうございます。旧年中は格別のご厚情を賜り、誠にありがとうございました。皆さまのおかげで、当事務所は、本日から10年目のスタートとなります。開業当時も先の見えない不況でしたが、今また新たに、一企業の経営努力だけではカバーしきれないほど厳しい経済状況が訪れ、更なる困難が続いています。そんな中、少しでもお役に立てるよう、また身近な相談相手となれるよう力を尽くしていきたいと思います。本年もどうぞよろしくお願いいたします。それでは、事務所通信平成24年2月号とそれいゆ通信037号をお届けします。

 今回の事務所通信は、昨年末に閣議決定された平成24年度税制改正大綱の中の特に復興増税について取り上げています。図表を使った解説で分かり易く書かれていますので、ぜひご一読ください。それ以外の詳細については巡回監査時に随時ご案内していく予定です。 

 今回のそれいゆ通信では、平成23年分の確定申告について事務所通信の補足でお伝えします。今年も2月16日から3月15日が確定申告期間となりますが、「確定申告が必要な人」について、まず本編をご確認ください。

 1.生命保険金の課税関係
  生命保険の保険金等については、保険契約者、被保険者、保険金受取人がそれぞれ誰かによって課税関係が異なってきます。23年中に保険金の入金があった場合には、ご相談ください。

 2.医療費控除の対象となる医療費
  1年分の医療費の合計金額が1枚の領収書で発行されている場合、記載されている金額が平成23年分中に支払いがあった医療費であることがわかるような記載となっているかどうかご確認ください。また領収書の保存期限は3年間となっています。確定申告書の控えと併せて必ず保管するようにしてください。
 
 3.義援金等を支出した人が、所得税の寄付金控除等を受ける際に必要な書類について
  寄附金控除の適用を受ける場合には、確定申告書に寄付金控除に関する事項を記載するとともに、義援金等を支出したことが確認できる書類(例えば、募金団体が発行する預かり証や領収書など)を添付するか、申告書提出時に提示する必要があります。この度の東日本大震災関連の義援金で控除の対象となるものは本編に掲載されていますので、ご確認ください。

 4.損益通算
  損益通算とは、事業所得や不動産所得、譲渡所得で生じた赤字を他の所得の黒字と相殺できる手続きのことです。ただし、現在、土地や建物、株式などの譲渡により生じた損失は原則、一部を除き他の所得との相殺は認められません。そこで、下記に当てはまる場合はご相談ください。
  ・ゴルフ会員権の譲渡による損失・・・給与所得など他の所得と相殺できます。
  ・居住用住宅を譲渡した場合に生じた損失・・・特例により相殺できる場合があります。

 その他、1円でも余計な税金は回避できるよう対策をご提案いたします。いつでもご質問やご不明点をご相談ください。