簿記と七福神

簿記と七福神

それいゆ通信048号

関与先の皆さま

 早いもので今年も残り1か月となりました。ますます寒くなっていきますが、暴飲暴食にくれぐれも気を付けて、体調管理には十分ご注意ください。また、別紙には来年の一粒万倍日カレンダーを掲載しましたので、恒例ですがご参考にどうぞ。このそれいゆ通信ですが、毎月、一粒万倍日を目安に発行していますが、皆様お気づきでしたか??
それでは、事務所通信平成25年1月号とともにそれいゆ通信048号をお届けします。

 今回の事務所通信は、新年号らしく商売に対する心構えや思想についての特集です。経理(簿記)の発祥はイタリアだというのはよく知られた話ですが、元来イタリア商人の会計や金融の知識が優れていたことを示す証拠に、11世紀から13世紀の十字軍遠征の際に、ローマ教皇庁から十字軍の遠征費用を送金する業務を請け負っていたという史実が残っているそうです。現金でのやり取りが主流だった当時のヨーロッパにおいて、彼らだけが、現金を直接輸送することなく各地の商売拠点や代理人を使って安全に資金を指定の場所に用意できたそうです。それほど優れた為替や金融の知識、通信手段をもっていたということですね。そして、今も昔も商売の基本は、帳簿つけや現金管理には変わりありません。特集をぜひご一読ください。

 さて今回は、いつもと趣向を変えて、お正月を目前に七福神にまつわる話を少し。七福神めぐりに特別な作法はないようですが、その発祥などを知ることでよりありがたみが増しそうです。お詣りの前の予習で、年初から幸先の良いスタートにしましょう。

 七福神は、インドのヒンズー教、中国の仏教や道教、日本の土着信仰、と宗教を超えた神様の集まりだそうです。その由来は、仏教の「七難即滅、七福即生」という言葉とされて、それを元に古くから信仰されている7体の神様が取り揃えられたという説があります。様々な神様を集めてしまうという発想は、いかにもやおよろずの神というか、日本独特の感覚な気がしますね。これらは室町時代に成立したそうですが、徳川家康が特に弁財天を信仰していたことから、関東で大きく広がり、吉宗の時代に庶民のお正月の習慣として定着したそうです。

 神様のお国やルーツが様々ということから、御利益もいろいろと違いがありそうです。せっかくなら得意分野の願をかけて、より多くの御利益を得られるように、それぞれの神様についてチェックして、ぜひ楽しくお詣りなさってきてくださいね!

①毘沙門天…インドの神様で、仏教では多聞天といわれます。鎧をまとって、国土守護・大願成就・悪魔降伏と勇ましい神様です。

②弁財天…紅一点で、インドのヒンズー教で水の神様。湖や水辺に祀られることがおおいようです。音楽と弁舌に優れており、学芸全般と財宝授与の御利益があります。

③布袋尊…中国唐時代の実在した禅僧、契此(かいし)がルーツ。楽天的生き方をした僧だったようで、福運や平和安穏、家庭隆盛の御利益があるそうです。袋の中身が尽きなかったことから大量の御利益が期待できそう。

④寿老神…中国道教の神様。老子が仙人になった姿といわれ、病気平癒や長寿延命など健康と安全を司ります。白く長いひげをたくわえて、巻物や杖を携えています。

⑤大黒天…インドのヒンズー教の破壊神がルーツですが、仏教ではなぜか五穀豊穣をもたらす富と財の神様。頭巾と小槌を持っています。小槌は土と命を育む大地を表しているそう。

⑥福禄寿… 中国人の最大願望「幸福」「俸禄」「長寿」のすべてを授ける中国道教の神様。杖を持ち、胴体と頭の長さがほぼ同じというユニークな姿が特徴的。

⑦恵比須…唯一日本からランクインしている神様。鯛を抱える姿から漁業を主として、農民や商人全般の味方であり、商売繁盛、旅行の安全を叶えてくれるそう。

 それでは、今年のそれいゆ通信は今回が最後です。いろいろなことがあった1年でしたが、皆さまには大変お世話になりました。またそれいゆ通信も続けて読んでいただきありがとうございました。来年もどうぞよろしくお願いいたします。